片町の昭和風居酒屋 [ぶらり旅]
金沢出張はこれで三回目、いや、四回目かな?
で、気になっていたのがホテルの二軒隣りにある「薄利多賣半兵ヱ」という居酒屋。
歌舞伎町よろしく、黒い服着た呼び込みのオニイサンたちが並び、メイクアップしたセクシーなオネイサンたちが闊歩する金沢随一の繁華街・片町の片隅にひっそりと佇む、昭和30年代丸出しの怪しい門構えが目印。
一人じゃ入りにくいとビビッていましたが、今回は蘇州から来たGさんと一緒なので、ここは中国人を騙して思い切って突入!
何がスゴイって、とにかく安い!
中生が二九〇円、大生が四九〇円、ウーロン茶が八〇円、ポテトサラダが百円、
鶏唐揚げが290円、串焼き盛合せが五八〇円(一本あたり五八円)、おでんが一つ六〇円。
味は安かろう悪かろうだと思っていたらとんでもない! けっこうイケてます。
店内には昭和三十年代の映画のポスターやら広告やらがワンサカ。
もちろんBGMは昭和の流行歌。(アタシの母親世代なら「懐かしいわ!」と涙を流しそう)
平成の御時世に五〇円とか六〇円とか考えられます?
さぁて、ホロ酔い加減になったところで、仕上げは何にしようかなぁ・・・
ふと目についたのが「高級ねこまんま」(一八〇円也)
ま、まさか、まさか、あの「ねこまんま」っすかぁ?????(= ̄▽ ̄=)
半信半疑で注文したら、出て来ました!
おおっ! これぞまさしく「ねこまんま」であります。ゴロゴロ・・・
いやぁ、こんなところでお目にかかれるとは!(懐かしい)
鰹節の風味芳しく、ひろネコ大満足であります。
ふい〜っ、お腹一杯になったところで御勘定。
二人で〆て三四一二円也。
やっぱ安い!
どうすか? この「薄利多賣半兵ヱ」。
金沢出張にはハズせませんぜ、ダンナ。
行くぜ、鎌倉。(報国寺) [ぶらり旅]
X-Pro2を片手に鎌倉散歩。
鎌倉駅から小町通りを北に進み、鶴岡八幡宮の門前を東へ20分ほどの報国寺へ。
「竹寺」の別名で親しまれる報国寺。
境内にある孟宗竹の竹林は日本的風情がたっぷり。
坐禅会や抹茶の席もあります。
雲の間から時折陽射しが差し込むくらいの肌寒い一日にもかかわらず結構な賑わい。
驚いたのはジジババよりも若い人が多く、しかも和服を着た女の子がチラホラ。
卒業式の時期にはまだ早いかな? いや、卒業式なら袴だろ!?
とにかく、記念写真を撮ってあげたついでに和服が素敵な彼女たちを「後ろ姿なら」という限定付きで数カット撮らせていただきました。
普通のマクロレンズは解像力重視なので描写はどうしても硬くなってしまいますが、
このXF60mm F2.4Rは繊細な解像力と柔らかいボケとが共存する数少ないレンズ。
着物の質感や彼女のうなじの柔らかさが手に取るように伝わります。
和服姿、結った髪、そして仕草がかわいいのでもう1カット。
風にざわめく竹林。
時々聞こえてくるバカップルの蓋が開いたような笑い声を除けば深山の趣。
岸壁に掘られた「やぐら」は足利家の墓。
今もひっそりとその歴史を伝えています。
苔生した庭に「落ち椿」が一つ。
椿は冬の花というイメージですが、花期は冬から春(しかも桜の終わる頃まで)と長い。
また、お茶の席には欠かせないので、鎌倉のお寺ではよく見かけます。
「それって、どこのデジカメですか?」
大学生と思しき女子に声を掛けられて少々ビビるひろネコ。
首に掛けているのは父に勧められたN社のフルサイズ一眼レフ+大口径標準ズーム。
彼女はその大きさと重さに悩んでいるという。
X-Pro2+XF35/1.4Rを持たせてあげたら「軽っ!」の一言。
そして液晶パネルが鼻の頭に当たらないので化粧落ちが気にならくて良いと言う。
にゃるほど、カメラ女子はそんなことも気にしているのか・・・
道理でスマホが流行るワケだ。
スマホやコンデジならファインダーも無いからマスカラしても気にならないもんね。
開発者諸君! おぢさんばかり相手にしてないで少しは女子のことも考えましょう!
古都鎌倉、やはり風流ですなぁ。
白川郷・旅の終わりに [ぶらり旅]
と〜ぉき〜♪ や〜まに〜♪ 日はお〜ちて〜♪ と口ずさんでしまう白川郷の夕暮れ。
街のそこここで明かりが灯りはじめました。
観光客は私を除いて皆帰ってしまった様子。
土産物屋も次々と店仕舞い。
辺りはシンと静まり返り、夕闇が迫ります。
世の中には「一人旅は寂しいから嫌い」という人もいます。
でも私はその孤独感が好きだったりします。
もちろん、家族や仲間と温泉なんぞに出掛けるのは楽しいです。
ただ、日頃から慣れ親しんだ人と一緒だとついつい日常の延長になって話し込み、
旅先での景色に目が行かなかったり人との出会いを逃してしまいがち。
せっかく旅に出るのだから日常から離れてみたくなるのが人情というものです。
街角にポツンの灯る電球。
哀愁とともにホンノリとした温もりを与えてくれます。
ところで、今日のニュースでは2020年度を目処に白熱灯や蛍光灯を廃止するとか。
CO2の排出削減や経済効果を掲げてLEDを普及させるのも結構毛だらけ猫灰だらけ。
しかし照明という照明が燦然と輝くLEDだらけになったら風情も何もありゃしない。
何故か、LEDの光は硬すぎるんであります。
技術的には色温度や照度を調整できるけど、どういうわけか目が馴染めない。
熱を帯びながらホンワカと発光するタングステンの明かりに敵わないのは
きっと光の成分=波長分布が違うんだと思います。(詳しくは各自で調べるように)
そうそう、これが白熱灯の明かり。
冬の夜にこんな明かりが灯っていたら思わず家路を急ぎたくなるでしょう?
もしもそれがLEDだったら・・・
確かに家の中は明るいんだけど暖かみが足りないから“帰りたくない症候群”に。
そして不知不覚にも駅前の赤提灯に惹かれてしまうこと間違いナシ!(爆)
夕暮れの街は郷愁を誘います。
錆びた自転車が一台、幼い日の思い出を手繰り寄せるには充分です。
こんな光景を見て「懐かしい」と思うのはやはり昭和世代のおぢさんだから?
平成生まれの都会っ子にはわかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。
豪華なホテルよりも素朴な民宿が好き。
ほろ酔い加減になったところをゴロンと畳に寝転んで今日一日を振り返る。
畦道で立ち話した農家のおっちゃん
土産物屋でお茶を出してくれた店番のおばぁちゃん
案山子と一緒に写真を撮った大陸人の家族連れ
街外れで道案内をしてくれた小学生のガキンチョたち
ああ、明日が仕事でなかったらこんな宿にお泊りして、あんなことやこんなことを。
たった一日の、ぶらり一人旅。
贅沢な食事も温泉もなかったけど、
何気ない人との出会いがホンワカと光る白熱灯のように心を暖めてくれました。
街道を往く2(白川郷) [ぶらり旅]
UPするのをすっかり忘れてました。
初秋の白川郷の続きです。
只今の外気温は5℃。(東京だったら真冬に近いか)
まだ11月だというのに辰野の夜はヤケに冷えて、部屋の中で吐く息が白いです。
10月初旬に撮ったこの画像を見ていると陽射しに暖か味が感じられます。
白川郷は日本でも指折りの豪雪地帯なので、今頃は辰野よりも寒いのかな?
雪が降ったら行ってみたいです。
P.S.
インドネシアとマレーシア行きの航空券を手配したところ、旅行会社から
「パスポートの有効期間が足りません」との連絡がっ!( ̄▽ ̄;)ひえ〜っ
現地で入国ビザの発行を受けるには有効期限まで6ヶ月以上は必要らしい。
出発は10日だからまだ余裕で更新できるな・・・と思いきや、12月1日から
台湾に出張することを忘れていた。(台湾は3ヶ月残っていればいいらしい)
ということは、更新するのは来週しかない!
しかし、23日が祭日なので申請するのは翌日の24日。
で、新しいパスポートを受け取れるのは台湾出発の12月1日!?(汗)
それじゃ間に合わないのでパスポートセンターに電話。
事情を説明したところ「早期発給」の申請をすれば三日後には受け取れるらしい。
危なかったぜ、ふい〜っ!
いやはや、久々に「ドキッ!」としましたよ。
というわけで世界をタマに駆けるサラリーマン諸君、パスポートの有効期限には
くれぐれも注意してくれたまへ!
案山子(白川郷) [ぶらり旅]
出張中ですが、白川郷の続きを。
田んぼの中に案山子がいっぱい立っていて、しかもその中に動く案山子が・・・
そんなはずないでしょ!と思ったらやはり人間、子連れの若いファミリーでした。
近頃では珍しくなった案山子さん。
同じポーズで記念写真・・・とても楽しそうです。
あまりに楽しそうなので近くに行ってみたところ・・・
「麻烦你,给我们拍照好吗?」(すみませんが、写真撮ってもらえますか?)と中国語で。
台湾人か、大陸人かはわからないが「好的,怎么拍?」(いいっすよ、どう撮ります?)と
快く引き受けると、カメラを手渡そうとする老公(ダンナ)が「你也是大陆来的吗?」
(アナタも大陸から来たんですか?)と言うので「不、我是日本的」(いんにゃ、アタシャ日本です)
と答えつつ「オレって大陸人に見えるのかなぁ」とやや複雑な心境に。
15年も大陸に赴任していたとはいえ、都内(渋谷や新宿や池袋)だけでなく、白川郷でも
当たり前のように中国語で話し掛けられるようでは“日本人オーラ”が足りないのかも
しれず、これは純粋なニッポン人として少々危機的状況なのかもしれません。
数カット撮った後で「怎么样?」(どうすか?)とモニターに映して見てもらったら、
家族みんなでゲラゲラ大爆笑。
楽しい旅行の一コマになってくれたようで、メデタシ、メデタシ。
「へのへのもへじ」で描かれた顔は愛嬌があって「ムフフ」であります。
さっきのは右手が「グー」で、左手が「チョキ」。
こちらは両手で「パー」。
ジャンケンしてるのかな?
こちらは顔が濃いです。
みんなそれぞれ違うポーズで踊っているみたい。
案山子本来の効果がどれほどなのかはわかりませんが、大陸人ファミリーが案山子の
真似して記念写真を撮りたくなる気持ちがわかります。