白川郷・旅の終わりに [ぶらり旅]
と〜ぉき〜♪ や〜まに〜♪ 日はお〜ちて〜♪ と口ずさんでしまう白川郷の夕暮れ。
街のそこここで明かりが灯りはじめました。
観光客は私を除いて皆帰ってしまった様子。
土産物屋も次々と店仕舞い。
辺りはシンと静まり返り、夕闇が迫ります。
世の中には「一人旅は寂しいから嫌い」という人もいます。
でも私はその孤独感が好きだったりします。
もちろん、家族や仲間と温泉なんぞに出掛けるのは楽しいです。
ただ、日頃から慣れ親しんだ人と一緒だとついつい日常の延長になって話し込み、
旅先での景色に目が行かなかったり人との出会いを逃してしまいがち。
せっかく旅に出るのだから日常から離れてみたくなるのが人情というものです。
街角にポツンの灯る電球。
哀愁とともにホンノリとした温もりを与えてくれます。
ところで、今日のニュースでは2020年度を目処に白熱灯や蛍光灯を廃止するとか。
CO2の排出削減や経済効果を掲げてLEDを普及させるのも結構毛だらけ猫灰だらけ。
しかし照明という照明が燦然と輝くLEDだらけになったら風情も何もありゃしない。
何故か、LEDの光は硬すぎるんであります。
技術的には色温度や照度を調整できるけど、どういうわけか目が馴染めない。
熱を帯びながらホンワカと発光するタングステンの明かりに敵わないのは
きっと光の成分=波長分布が違うんだと思います。(詳しくは各自で調べるように)
そうそう、これが白熱灯の明かり。
冬の夜にこんな明かりが灯っていたら思わず家路を急ぎたくなるでしょう?
もしもそれがLEDだったら・・・
確かに家の中は明るいんだけど暖かみが足りないから“帰りたくない症候群”に。
そして不知不覚にも駅前の赤提灯に惹かれてしまうこと間違いナシ!(爆)
夕暮れの街は郷愁を誘います。
錆びた自転車が一台、幼い日の思い出を手繰り寄せるには充分です。
こんな光景を見て「懐かしい」と思うのはやはり昭和世代のおぢさんだから?
平成生まれの都会っ子にはわかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。
豪華なホテルよりも素朴な民宿が好き。
ほろ酔い加減になったところをゴロンと畳に寝転んで今日一日を振り返る。
畦道で立ち話した農家のおっちゃん
土産物屋でお茶を出してくれた店番のおばぁちゃん
案山子と一緒に写真を撮った大陸人の家族連れ
街外れで道案内をしてくれた小学生のガキンチョたち
ああ、明日が仕事でなかったらこんな宿にお泊りして、あんなことやこんなことを。
たった一日の、ぶらり一人旅。
贅沢な食事も温泉もなかったけど、
何気ない人との出会いがホンワカと光る白熱灯のように心を暖めてくれました。
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