For Rent(寺街) [南通老街]
寺街72号の門に書かれた「租」(Zu) の一文字は「この部屋貸します」の意。
お問い合せはこの携帯番号に。
表通りの喧騒が嘘のように静かな居住区。
道幅は2mくらいなので人がすれ違うのは余裕ですが、クルマは通れません。
基本どの家も古いので瓦に草が生えています。
基本どの家も古いので風呂ナシでトイレは共同です。
電柱と電線がなかったら100年前のまま(なんだと思う)。
「唉!唉!」後ろから呼ぶ声がする。
振り返ると自転車に乗ったメガネのおぢさんが私に向かって手を振っている。
「你在这里干什么呢?」(アンタここで何してんだ?)
「拍照啊。」(写真撮ってんですけど)
「你不是来找房子啊!」(アンタ部屋探しに来たんじゃないんか?)
「不是不是,我只来拍照的。」(いやいや、写真撮りに来ただけ。)
「拍什么? 有什么好看吗?」(何撮ってんだ? 何かいいもんあるんか?)
「我照这个老街」(ここの老街撮ってんの。)
「你是那里的?是旅游吗?」(アンタどっから来た?旅行か?)
「是日本的,来这里工作。」(日本から、ここには仕事でね。)
「是不是报纸什么的吗?来采访吗?」(新聞か何か? 取材に来たんか?)
「不、拍照是我的爱好。」(いんや、写真は趣味ですよ。)
「你在住这里吗?」(おぢさんここに住んでるの?)
「我住那边。」(ワシはあっちに住んでる。)
「一直在这里住吗?」(ず〜とここに住んですの?)
「是的,房子也老了,我也老了。」(そうだよ、家も年取った、ワシも年取った。)
「你那么年轻,关心这样的老街吗?」(そんな若いのにこんな古い街に関心があるんか?)
「老街有历史,所以。」(古い街には歴史があるでしょ、だから。)
「那你几岁啊?」(アンタ何歳だ?)
「◯◯岁」(◯◯歳)
「不会吧! 像学生一样年轻啊!」(ウソだろ? 学生みたいに若いじゃないか!)
と言ってひろネコの頭を撫でるおぢさん。
「好多人这么说,可是真的!」(みんなそう言うけどマジですよ!)
「那么你的这里还好吗?」(それならアンタのココはまだ元気か?)
と言うなり、ひろネコの股間を「ガッ!」と握るおぢさん。( ̄▽ ̄;)あのな〜
「还行吧」(まぁ何とか)
「那就好! 这里不行就已经不是男人的」(それならヨシ!ここがダメじゃ男じゃないぞ)
「哈哈哈!」(ははは)
「哈哈哈!」(ははは)
などと他愛もない立ち話を。
「下次见到了就一起喝茶吧!」(今度会ったら一緒に茶でも飲もうや!)と言い残し、
おぢさんはキコキコと自転車を漕ぎながら狭い小巷の角に消えていきました。
猫横丁(恵民坊) [南通老街]
西南营 (Xi Nan Ying) から田家巷 (Tian Jia Xiang) を経て惠民坊 (Hui Min Fang) へ。
両手を広げると左右の壁に届きそうな狭い路地裏では人間よりも猫を見かけます。
「何してるの?」
惠民坊の曲がり角にある家の前で茶トラの猫に声を掛けられました。
「写真を撮ってるんだけど、いいかな?」
こういう時、姿形が小さくてシャッターが静かなX-T1 や Leica M はありがたい。
一眼レフで「バシャコン!」と大きな音を立てた日にゃあ、猫さんはほぼ間違いなく
ビビッて逃げてしまいますからね。
医学部への裏道(東寺巷) [南通老街]
南大街から東寺路を右に折れて太平兴国教寺に来てみたが閉門していて入れない orz
せっかくここまで来たからにはと寺の周囲をウロウロしていると东寺巷(Dong Si Xiang)
という路地がありました。
入口から路地を覗くと数メートル先の分岐の壁に「理髪店まで南に向かって5m」と
書いてあります。
白壁に沿って歩いてゆくと白地に紅い字で「理发店」(Li Fa Dian) の看板が掛かっていて
開けっ放しの紅い扉を覗くと暗がりの中に鏡と椅子が薄らぼんやりと見えました。
電動バイクに乗った白衣の阿姨(おばさん)が理发店の玄関先に止まって老板あるいは
老板娘(女将)と世間話に花を咲かせています。
東寺巷の先は南通大学医学部の校舎や臨床訓練センターのある医学院路に通じている
から白衣の阿姨は医学部の大学生!?(@_@;)
いやいや、どう見ても学生には見えないから大学職員か?医師か?薬剤師か?
何でもいいけど、白衣着たまま電動バイクで出かけるのは控えたほうが・・・
ま、野暮なことを言うのはやめときますか(笑)
あ、一つ断っておきますが、この路地が医学部の裏口に通じているからといって
**入学用ではありません。 良い子の皆さんは勘違いせぬように m(_ _;)m
ここ望仙桥东巷は観光化されていない普通の居住区なので白壁の保存や修復は進んで
いないのですが、生活の中で自然に風化しているところがむしろ良い感じ。
南通老街を歩いているうちに今住んでいる前世紀90年代築の文化住宅から引っ越して
明清代住宅に住んでみたいという衝動に駆られることもありますが、この種の住宅は
基本的に風呂が無く、トイレは居住区内にある公共厠所を利用することになるので
その覚悟ができるのか?と自問すると「ん〜」と悩んでしまう軟弱者の私です(汗)
看板にある「尋味」とは「玩味する」「吟味する」の意。
如何にもおいしそうでしょ?
お値段は12元〜15元(220円〜280円)。
小巷の所々にある小じんまりとした店は穴場であることが多い。
この店の麺も気になったのですが、ここに辿り着くまでにあちこちであんな食べ物や
こんな食べ物をつまみ食いしていたのですでにお腹いっぱい( ̄° ̄;)もう限界だな!
興味本位で一軒一軒立ち寄っていたらメタボになるので、自重しなければ・・・
というわけで後日改めて食べに行きます!(笑)
冷やかしお断り(启秀路 / 南通博物苑前) [南通老街]
南通博物苑前で爆米花(Bao Mi Hua)=中国式ポップコーンを製造販売するおじさんに
◯%¥♡&◇@*△$#?と話しかける外国人(たぶんインド人の留学生)。
何を言われているのか分からず、首を横に振り続ける爆米花売りのおじさん。
少し離れたところで笑っている留学生の友達。
外人に話しかけられると本能的にビビってしまう日本人はとりあえず知ってる限りの
英単語を並べて何とかその場に対応しようとスッタモンダしますが、大陸人は相手が
何処の誰で何語で話そうと決して怯まず、相手に通じる通じないに関わらず徹頭徹尾
大陸語で押し通す御方が多いのは私の気のせいではないと思うのでありますが、この
爆米花売りのおじさんも例外ではなかったようであります。
一進三堂(西南营) [南通老街]
西南营(Xi Nan Ying)は環城西路と平行して人民中路と環城南路を結ぶ石畳の路地。
昼間でも人通りの疎らな裏路地には明清代の住宅がひっそりと佇んでいます。
寺街界隈や西南营界隈の明清代古居の構造は「一進三堂」(Yi Jin San Tang)が主流で、
入り口にある門堂を三つの部屋(敞厅、穿堂、正屋)で囲う構造になっています。
三堂のうち敞厅は客人の控室で穿堂は寝泊まりする部屋、そして正屋は家の中で
一番神聖な部屋で、神棚のようなものがあって冠婚葬祭にも使用する・・・などと
南通古建築学会の資料には書いてありましたが、実際はどういうものなのか???
一度でいいから見てみたいですね。
幅2mほどの路地に面して続く白壁に黒い瓦。
門には「福」の字を書いた赤い短冊。
古きよき時代の風情がこの界隈には残っています。
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明日からフィリッピンのセブ島に行きます。\(=´▽`=)/ ひゃっほ〜
青い海、白い砂浜・・・
カミさんに「海の似合わない男」と言われているひろネコでありますが、
せっかくだからビーチでのんびり過ごしたい。
でも、出張=仕事だからそんなヒマはないわな( ̄▽ ̄;)あははは
そういえば、セブ工場のメンバーは元気にしてるかなぁ。
駐在していたのは10年くらい前なので、とっても懐かしい(= ̄ー ̄=)ん〜