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秋の山里(白川郷) [ぶらり旅]

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トリプレット(いわゆる3枚玉)は写真用として最もシンプルな部類のレンズ構成。
「あんな収差やこんな収差も補正するぞ!」とコンピュータを駆使して設計された
現代のレンズと比べると「3枚ポッキリで大丈夫かよ!?」と心配になるくらい
確かに「ありゃりゃんこりゃりゃん」なところ(いわゆる癖)も多々ありますが、
そこをレンズの「特徴」と見なすか「欠点」と見なすかはアナタ次第。
“アバタもエクボ”と思えれば、それはそれでカワイイ♡ものであります。 

さて、近頃ひろネコの館デビューを果たしたヘクトール7.3cm F1.9 は3群3枚の
典型的なトリプレットにそれぞれ色消しレンズを貼り合わせて3群6枚とした言わば
“豪華版”のトリプレット・レンズ。
しかもトリプレットとしては「これ以上は無理っ!」というくらい大口径化して
開放F値“1.9”を実現しているところがミソ。

絞りや撮影距離、光線状態によって千変万化する不思議ちゃんレンズ。
仕上がりを想像して意図的に使うもヨシ。
偶然撮れた摩訶不思議な描写を楽しむのもまたヨシ。
たまに「あれれ?」と思うくらい“普通”に写ってしまって“膝カックン”な時も
ありますが、それはそれで御愛嬌。

収差だMTFだに拘るスペック・ヲタクの御方に言わせれば「んじゃこりゃ〜!」な
レンズに仕上がってますが、このレンズを設計したマックス・べレク博士は

そんなことは百も承知でやったんだろうなぁと想像してまふ。

典型的な写りをしているのは1枚目と4枚目と最後の1枚でしょうか。
開放のf1.9からf3.2くらいの絞り、最短の1.5mから3mくらいの撮影距離が
もっとも“おいしい”ところ。
さらに絞ってもヘクトール“らしさ”は維持しますが、遠景描写はボワボワしやすい
ので風景を隅から隅まで「ビシッ!」と撮るには不向きですな。
あらゆる条件下でも破綻しない現代のレンズと違って時に「あいや〜!」なことも
多々ありますが、“絵画的”な描写にハマると顔がニヤけてヨダレが出てしまう・・・
天国と地獄が同居したようなレンズであります。
 

同じヘクトールでもトリプレットの2枚目を色消しの貼り合わせにした3群4枚の
ヘクトール135mm F4.5(2枚目)は上記7.3cm F1.9 とはガラリと性格の異なる
端正な写りで、折り目正しい優等生という感じ。

135mm という微妙な焦点距離と比較的平凡な写り具合のせいか、清水の舞台から
飛び降りる覚悟で入手している数多のライツレンズと比べると「ジャンク品か!?」
と思えるような“破格”のお値段ですが、決して侮ってはいけません。


今回のぶらり旅には標準レンズの“元祖” とも言うべきズミクロンを敢えて持たず、
仏アンジェニュー・レトロフォーカス28mmF3.5 と独ライツのヘクトール7.3cm と
135mm F4.5 という異例の(異常な!?)ラインナップで撮りましたが、
これはこれで「あり」だなぁと思いつつ、レンズ選びの面白さにますますハマる
ひろネコでありました。

 


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