西陽が差し込む哀愁の老街（冯旗杆巷）

ここは西南营(Xi Nan Ying)の一角にある冯旗杆巷(Feng Qi Gan Xiang)。
明清時代からの遺跡とも言える旧い住居が立ち並んでいます。

無理訳すると「冯さんの旗棒小路」って感じでしょうか。 

幅2mの巷(Xiang)＝小路に沿って白壁が連なる冯旗杆巷の住居。
その構造は巷を歩いただけではわからないほど複雑で奥が深い。
開け放された門から垣間見ると建物の配置は漢字の「回」の如く。 

住居の白壁がそのまま塀という清明時代の住宅は南通老街の「风格」＝スタイル。
电动车＝電動バイクさえ通らなければ、とても21世紀とは思えない家並みです。 

白い漆喰（多分）が塗られた黒煉瓦造りの壁と木枠に鉄格子が張られた窓。
時代と共に風化する老街に冬の西陽が差し込んで、ああ哀愁の南通老街。

 

この冬ハマっているのが故カール・リヒターの弾くJ.S.バッハのオルガン曲。
トッカータとフーガ、ブレリュードとフーガ、トリオ・ソナタ、コラール・・・
何百年と続く教会に設置された巨大建築のようなパイプオルガンの響きを聴きながら
時間と共に朽ちてゆく南通老街のことを想ふ。
伝統を大切にしつつ現代との調和を図ろうとする欧州と伝統を常に塗り替えようと
爆進するカオス大陸とはずいぶん違うなぁ・・・などと“男山”で麻痺した脳ミソで
思考するひろネコの耳に「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」が聴こえてきます。

 

タグ：X-T1 XF35/1.4R

コメント 2

南通の老街いいじゃん。まだ残ってるんだねぇ
by かいはら (2015-02-04 13:29) 

はい、ビルやマンションの狭間でひっそりと。
絶滅する前に撮っておこうと思ってます。
by hironeko (2015-02-04 14:17)