夕映えの空 [長春]
夕暮れの空に描かれた飛行機雲。
今日と明日をつなぐ橋のようです。
「超」が付くほど「まったり」と過ごした春節休暇も残すところあと一日。
一週間に渡るあまりにもぐ~たらな生活ぶりは「干物女」ならぬ干物男でしたが、
のんべんだらりんこしながら逆立った神経をゆるゆるに戻す時間は
日々仕事三昧の単身赴任中年サラリーマンにとっての
ささやかな休息とでも言いましょうか、
新たなるテンションを盛り上げるための儀式のようなものと言えましょう。
惜しむらくはこの国に縁側という優れモノが、
そして「コタツでミカン」という文化が存在しないこと。
まぁ、高層マンションに縁側は無理として、
「せめてコタツがあれば」と思うのはおそらく私だけではないでしょう。
そんなことを想いながら私の休日は煙突から立ち上る煙のように
ほわほわと夕映えの空へと拡散してゆくのでした。
シベリウスの交響曲第7番 ハ長調 Op.105、ヤルヴィ指揮のイェテボリ交響楽団。
無限の時を刻む交響的幻想曲。
トロンボーンの奏でる旋律は荒涼とした大地の彼方に響く風の音。
その音に耳を澄ませながら今日も生きていることを、
凍える身体の中に温かい血が流れていることを、
神様が存在するかどうかはわからないけれど、命を育む大自然に感謝しようと思う。
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