歓迎来X-Pro2 [自言自語]
漆黒の化粧箱に描かれた「X-Pro2」の文字。
しばし眺めてから「すぅ」「はぁ」と深呼吸を一つ。
厚手の中箱にデザインされた「X」の文字。
上蓋を開けて光を通すとMac Bookのリンゴよろしく、その形が浮かび上がります。
あのLeicaの化粧箱でさえここまで凝った演出はありませんね。
落ち着きを取り戻したところでX-Pro2を、華奢なワイングラスでも扱うように化粧箱の上に置きます。
X-Pro1との違いは僅か。
一見してわかるのはグリップとファインダー切り替えレバーとAF補助光部の形のみ。
右手の親指と薬指と小指の三本で摘むように持ち、人差し指はシャッターボタン、
中指はファインダー切り替えレバーに添えるだけ。
左の掌にカメラを載せ、指で絞りとピント合わせを行います。
革ケース、ハンドグリップ、サムレスト、ソフトレリーズボタンなどでドレスアップされる方も多いですが、私はそのまま何も足さない、何も引かないのが好き。
M Monochromと同様、A&Aの本皮製ハンドストラップを付けるだけにします。
半艶消しのブラックペイント。
トップカバーに深く刻印された「FUJIFILM X-Pro2」の文字。
う〜む、シンプルで美しい!
1/8000秒まで刻まれたシャッターダイヤル。
外周部を摘んで引き上げるとISOの切り替え。
露出補正ダイヤルは±3。
「C」に合わせると拡張設定で±5となり、ファインダー内のスケールが広がります。
前面のコマンドダイヤルを一旦押し、あとは回せばOK。
シャッターレリーズは初期のストロークが多めですが、リリースするときの抵抗感が適切でブレにくい感じ。
もちろんタイムラグは皆無。
デザイン、精度、操作性ともに最高のデキです。
正面から見てマウントの左上にあるのがファインダー切り替えレバー。
とはいってもLeicaのようにブライトフレームを切り替えるのではありません。
右手の中指で軽く引くとEVF。
反対に押すとOVF。
さらにOVFのときにファインダー切り替えレバーを押すとファインダーの右下にERF (エレクトロニックレンジファインダー)が出ます。(これを繰り返すとERFが出たり引っ込んだりします)
俗に言う「電子レンジファインダー」ですが、これが何ともスンバラスィ〜ッ!
何がそんなにスンバラスィ〜かというと・・・
X-Pro1ではできなかったOVFでのピント確認ができるのであります。
しかも、
①視野率100%、2.5倍、6倍と倍率が変えられる。
②MFアシストがスタンダード、デジタルスプリットイメージ、フォーカスピーキング(W,R,Bの三色)から選べます。
また、レバーの回転軸上にあるボタンを押すと今のファインダー倍率で対応可能なブライトフレームが4種類同時に表示されます。
(0.36倍では18mm,23mm,27mm,32mmで、0.6倍では35mm,56mm,60mm,90mm)
この状態で、ファインダー切り替えレバーを手前に引くと今度はファインダー倍率が0.36倍←→0.6倍と切り替わります。(広角系と標準〜望遠系とで手動切り替えなのが残念)
こんなに至れり尽せりだとMF専用にしてもいいくらい。
ここまでできたのならERFをファインダーのド真ん中にしてもよかったのでは?
と思ったのですが、そこはもう少し深読みを。
もともとレンジファインダーのカメラではファインダーとレンズの位置関係からどうしてもファインダーの右下の端っこがレンズ鏡筒でケラれてしまいます。
おそらくFujifilmの技術者はそこに目をつけたのでしょう。
死角とも言える部分にERFを置くことでレンジファインダーの欠点の一つを見事チャラにしたのです。(実際はERFを出し入れする都合だと思うが、死角に置いたところが◎)
少し残念なのはマウントアダプターを介してXFレンズ以外のレンズをつけた場合で、距離計との連動がないためブライトフレームのパララックス補正が効かないこと。
ただし近距離用の補助フレームが同時に出るので大丈夫。
もともとブライトフレームで厳密なフレーミングをするのは無茶なので、神経質な方はストレスが溜まらないうちにEVFに切り替えることをお薦めします。
そうそう、ブライトフレームは18mmまでしか対応していないので、XF14mmを使う場合は外付けファインダーにするのも吉ですな。(ピント合わせはERFでOK)
操作系のすべてを右手の親指で操作できるようになった背面。
ジョイスティックを動かせば即座にフォーカスポイントを変えられます。
センターにリセットする時は軽く押しこむだけでOK。
弁当箱スタイルのM5みたいに角ばっているので大きく見えますが、幅×高さ×奥行の寸法はM Monochromとホボ同じ。
重さはバッテリー&メモリーカード込みで495g。
M Monochrom(600g)よりも軽く、X-T1(440g)よりも僅かに重い感じですが、XFレンズ(特に標準系)をつけたときのバランスが良いので非常に持ちやすいです。
X-Pro1を使っていたので何の違和感もなく手に馴染みましたが、あれこれとイジってみると中身の進化には眼を見張るものがあちこち。
X-Pro1を手放す理由となった部分は尽く改良されていました。
初恋の女の子と久しぶりに再会したら見違えるほど大人になっていたので思わず惚れ直してしまった・・・そんな気分です(笑)
せっかくですから1枚貼っておきます。
この冬、モトスミに里帰りしていたMoto Guzzi V7 Racerです。
-訂正&加筆しました-
今度見せてください。
by かいはら (2016-03-09 00:26)
はい。
来週からの中国出張に持って行きます!
by hironeko (2016-03-09 00:42)